ゆうきくん
デリヘルの仕事で隣の隣の隣町まで行った。
1時間を要する遠征。往復2時間。遠い。無駄な時間だよ。と、ドライバーのゆうきくんに嫌味をぶつける。無駄にといえば、ゆうきくんも無駄に顔がいい。あたしより、6歳下の男の子だ。
遠いので車に酔うので、寝ていたら、
あ!すごい!
と、運転席から声がし目をあけ窓の外に目を向けると一面に広がる電飾の夜警が、煌々とひかり、揺れていた。
遠くに来てよかったことにしてください。ゆうきくんがあたしに一瞥したしなめる。
あたしは何も言わず、ただ、夜景に目を落とす。
確かにそうだよね。ゆうきくんが悪いわけでもないのに憮然とした態度を取ったあたしはなんて稚拙なのだろうと反省し、酔いながらブログを書いている。
やばいなぁ。本当に吐きそう。