一日中
朝から彼氏が出かけてしまい、(7時には家を出た)
彼は必ずあたしにキスをしてから出て行く。
本当は布団の中からではなくきちんと起きてパンでも焼いて見送るのがあたりまえのような気がするけれどあたしはそれすらもできない。
布団の中で眠気まなこで彼を見送ったあと、また寝てしまい気がついたら10時半過ぎだった。
彼はお昼に帰ってくるといったので、顔を洗い、昨日の洗い物を片して、近所のコンビニに行く。コンビニでカフェラテと小さいクロワッサン。ドライカレーの素を買い帰宅。
カフェラテが大好きだ。多分1日に3杯は飲んでいると思う。
カフェラテとクロワッサンを交互に口に運ぶ。至福が訪れる。
冷凍のご飯をチンして、ドライカレーをつくる。至って簡単だ。ちんちんに熱したフライパンにたまごを入れ、ご飯を投入したら、ドライカレーの素を入れる。少し味見。うん、確かに美味しい。
あたしは2口だけ食べてお皿に盛った。
時計を見たら12時半過ぎだった。まだ、彼は帰ってこない。
あたしはまた布団の中に潜り込む。
目を綴じる。何もしていないのに眠気が襲う。
たゆたいながら、彼の匂いのする布団に包まり、また寝てしまった。
はっ! 目を開けるとすでに薄暗くなっていた。
メールが届いている。
『8時くらいになる』
時計を見たら夕刻の5時だった。
1日の大半を寝たり起きたりしている。
お腹だけはすく。冷蔵庫をあけたまごを2つ取り出しフライパンの上に滑らす。ジュという音と共に、透明の白身が白濁した色に変わってゆく。
周りが少し焦げて茶色くなる。そこで、少し水を投入し蓋をする。
蒸し焼きにし、黄身に火を通す。
蓋に水滴がつく。水滴がしたたりフライパンの中を濡らしさらに蒸し蒸しになる。
蓋を開けたら白い煙がムワリとしあたしの顔を舐める。
いい匂い。
塩胡椒をし皿に盛る。食パンをトーストにし、目玉焼きを乗せる。
絶妙な味。
黄身が唇の端から流れ落ちるけれど、構いはしない。彼はまだ当分帰らないのだから。
ドライカレーを作ったことを後悔する。
まだ頭がぼんやりする。寝て起きての繰り返しなのだから仕方ない。
頭痛薬を4錠飲む。
あたしはまた布団に潜りこんだ。